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転職エージェントから、sansanをおすすめされたけど、あまりよく知らない!
sansanへの転職を考えている、興味があるけど、もっと詳しいことを知りたい!
こんな疑問を持っている人のお悩みにお答えします!
今回は新興メガベンチャーの1社であるsansanについて知りたい、転職を考えているあなたに、
■本記事の内容
・sansanの概要
・sansanの2021年第1四半期の決算情報について(2020年10月)
・sansanの2021年第2四半期の決算情報について(2021年1月)
・sansanの2021年第3四半期の決算情報について(2021年4月)
・sansanの2021年第4四半期の決算情報について(2021年7月)
・最近の決算情報から読み取れるsansanの戦略についての考察
を、わかりやすく解説していきたいと思います。
転職活動において、以下のことを把握・理解することは、入社後の活躍だけではなく、面接での印象などを左右する要素でもあるため、非常に重要な要素です。
①会社の現在の業績
②会社の今後の戦略・方針
③会社の事業のビジネスモデル
本記事は、sansanの業績の要点を抜粋して、時系列で決算情報を簡単に確認することができ、今後の戦略も解説しています。
sansanの2020年の決算情報から時系列で業績を見たい方は、
こちらの ▶ 転職おすすめ!新興メガベンチャーのsansanの決算や戦略を解説(2020年度版)
の記事を参考にしてみてください。
- 1. 新興メガベンチャー:sansanの概要
- 2. 新興メガベンチャーsansanの2021年第1四半期の決算情報
- 3. 新興メガベンチャーsansanの2021年第2四半期の決算情報
- 4. 新興メガベンチャーsansanの2021年第3四半期の決算情報
- 5. 新興メガベンチャーsansanの2021年第4四半期の決算情報
- 6. 最近の決算情報から読み取れるsansanの戦略についての考察
- 7. まとめ
新興メガベンチャー:sansanの概要
sansan概要
sansanは2007年に三井物産出身の寺田親弘氏によって設立され、2019年6月に創業から約10年で東京証券取引所マザーズ市場を果たした成長著しいSaaS事業の会社です。
sansanの沿革
sansanの主な会社の沿革は以下のようになっています。
・2007年6月:名刺管理サービスを提供することを目的として、三三株式会社(現 Sansan株式会社)を設立
・2007年9月:「Link Knowledge」(現法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」)を提供開始
・2012年2月:名刺アプリ「Eight」を提供開始
・2013年8月:「Link Knowledge」を「Sansan」に名称変更
・2013年10月:現地でのSansan事業の展開を目的として、米国デラウェア州に子会社Sansan Corporation(現連結子 会社)を設立
・2014年3月:商号をSansan株式会社へ変更
・2015年10月:現地でのSansan事業の展開を目的として、シンガポールに子会社Sansan Global PTE. LTD.(現連結 子会社)を設立
・2019年6月:東京証券取引所マザーズに上場
・2020年5月:請求書データ化サービス「Bill One」を提供開始
・2020年6月:「Sansan」にて「オンライン名刺」機能を提供開始
sansanの事業領域やビジネスモデル
sansanは「出会いからイノベーションを生み出す」ことをミッションとして、2008年から約10年間かけて業界のイノベーターとして、「名刺管理市場」を作ってきました。
事業は、法人の名刺管理アプリの「sansan」と個人の名刺管理アプリの「Eight」の両軸で事業を展開しており、そのシェアはなんと約82%という圧倒的なシェア率を誇っており、6500社以上の有名企業に導入されている事業です。
sansanが展開する名刺事業は、働き方改革とデジタルトランスフォーメーション等が、名刺のクラウド管理ニーズを後押ししており、今後もかくだいする余地は多分にあります。
さらに、多くの企業で利用従業者数は限定的(大企業でもまだカバー率は約13%程度)であり、日本だけでも数十倍の開拓余地が存在します。
sansan事業のKPIは 主に下記の図の構成要素となっています。
・契約件数の拡大
・契約あたりの売上高(既存顧客の利用拡大+アップセル機会)
sansanの場合、契約件数は5年間で約2.9倍に増やしつつも、契約あたりの売上高の同時に5年間で約2.1倍に拡大していることは凄まじい勢いの成長です。
また、sansanのビジネスモデルは、SaaSビジネスとなっているため、契約件数もですが、解約率をいかに低くしていくかも非常に大事となっています。
SaaSのビジネスモデルについて、もっと理解を深めたい方は、
こちらの記事 ▶ SaaSのベンチャー・スタートアップへ転職!IT未経験でも学べる転職に必要なSaaS業界の知識まとめ
をご覧になってみて下さい。
新興メガベンチャーsansanの2021年第1四半期の決算情報
それでは、sansanの2021年第1四半期の決算から見てみたいと思います。
sansanの2021年第1四半期の全体業績
業績ですが、売上高はコロナ禍で一定のマイナス影響は生じたものの、売上高は四半期で約36.6億円でトレンドとしてはYoYで約18%成長の上昇傾向です。
営業利益は新たなテレビCMの投入等による広告宣伝費の増加及び採用強化による人件費等の増加により減益したものの、約1.9億円となっています。
ちなみに、広告宣伝費を除く営業利益はYoYで2.8億円の増益となります。
sansanの2021年第1四半期のsansan事業業績
「sansan」事業は、売上高は約33.5億円で、YoYで17.8%となっており、営業利益は約12.7億円でYoYで0.6%成長です。
各KPIの契約件数、契約単価(売上高)も引き続き、きちんと成長しています。
また、SaaSならではのKPIである、ストック売上高比率は95.3%となっており、前四半期よりも約4%も高まっています。
「sansan」事業は、契約件数、契約単価(売上高)がきちんと成長しているだけでなく、月次の解約率が0.6%と非常に低いです。
直近12か月平均解約率は前年同期比0.04ポイント改善し、低水準を維持しています。
SaaS事業では、商材の単価にもよりますが、解約率が3%以下になっていると一定の評価をされる場合があるため、その中で1%以内になっていることは非常に良い傾向です。
顧客規模別収入構成では、1000人以上のエンタープライズ企業の導入の割合が前年度比の増加率で他のセグメントよりも、高い傾向にあり、良い傾向になっています。
sansanの2021年第1四半期のEight事業業績
「Eight」事業は、売上高が約3.1億円で、YoYで約23%の成長で、BtoBサービス(企業向け有料サービス)の拡大により、売上高が伸長しています。
前四半期に販売した一部の企画型広告サービスの反動影響によって、前四半期比では減収しているものの、「Eight」ユーザー数は順調に拡大しています。
営業利益に関しては、まだ約1.9億円の赤字となっていますが、YoYで赤字幅は、約21%ほど改善しています。
sansanの2021年第1四半期の新規事業業績
sansanでは、新規事業としてイベントテック事業(イベント運営にまつわる課題を解決するためのデジタルのソリューションサービス)が発表されています。
国内では多くのビジネス展示会や大小さまざまなカンファレンス・セミナーが開催されていますが、昨今の新型コロナウイルスの影響もあり、リアルイベントの開催が難しくなってしまったことと、その反動としてオンラインカンファレンスが一定、普及してきました。
今後は、オフラインとオンラインの使い分けが進んでくると予想ができます。
しかし、開催前の集客活動から開催後のアンケート実施に至るまで、オフライン・オンライン開催とも にさまざまなメリット・デメリットが存在します。
そういった背景もあり、sansanでは2019年より、イベントテックに関するサービスの自社開発や投資を開始していました。
上記の図のように、イベントの各フェーズにおける課題を解決できるサービスラインナップを拡張することで、本業のsansanとのシナジーを形成していく狙いがあると考えられます。
新興メガベンチャーsansanの2021年第2四半期の決算情報
それでは、上記の前回の決算情報を踏まえて、sansanの2021年第2四半期の決算を見てみたいと思います。
sansanの2021年第2四半期の全体業績
業績ですが、売上高は四半期で約39.5億円でトレンドとしてはYoYで約24%成長の上昇傾向です。
売上高の増加に加え、当Q2ではテレビCMを放映をしなかったため広告宣伝費が減少した結果、 営業利益は大きく増加して、約3.5億円となっています。
sansanの2021年第2四半期のsansan事業業績
「sansan」事業は、売上高は約35.4億円で、YoYで20.5%となっており、営業利益は約15.8億円でYoYで15.7%成長です。
各KPIの契約件数、契約単価(売上高)も引き続き、きちんと成長しています。
また、SaaSならではのKPIである、ストック売上高比率は94.9%となっています。
「sansan」事業は、契約件数、契約単価(売上高)がきちんと成長しているだけでなく、月次の解約率が0.65%と非常に低いです。
しかし、前年四半期あたりを目安に解約率が少しづつ上昇していっています。
SaaS事業では、商材の単価にもよりますが、解約率が3%以下になっていると一定の評価をされる場合があるため、その中で1%以内になっていることは非常に良い傾向です。
顧客規模別収入構成では、1000人以上のエンタープライズ企業の導入の割合が前年度比の増加率で他のセグメントよりも、高い傾向にあり、良い傾向になっています。
sansanの2021年第2四半期のEight事業業績
「Eight」事業は、売上高が約4.3億円で、YoYで約68%の成長で、BtoBサービス(企業向け有料サービス)の拡大により、売上高が伸長しています。
BtoBサービス(企業向け有料サービス)の拡大により、売上高が伸長しており、ログミー株式会社の業績は2020年9月からの3か月分が寄与しています。
営業利益に関しては、まだ約1.6億円の赤字となっています。
sansanの2021年第2四半期の新規事業業績
クラウド請求書受領サービス「Bill One」は、日本国内における広大な開拓余地を背景に 2022年5月期末までに「Bill One」契約件数1,000件以上を目指しており、現在は、「kintone」や「勘定奉行」などのさまざまな他社サービスとの連携によって「Bill One」のサービス価値を向上させる取り組みも行っています。
sansanでは、新規事業としてイベントテック事業(イベント運営にまつわる課題を解決するためのデジタルのソリューションサービス)が発表されています。
今回は、以下のサービスが発表されています。
・Sansan Seminar Manager:法人向けセミナー管理システムで、セミナー実施における一連のオペレーションを提供し、 簡単で効率的なセミナー運営を支援。
・Smart Entry by Eightオンライン名刺:イベントの受付時や資料請求時に入力するビジネス情報を、 QRコードを撮影するだけで、手軽に正確に登録ができる。
新興メガベンチャーsansanの2021年第3四半期の決算情報
それでは、上記の前回の決算情報を踏まえて、sansanの2021年第3四半期の決算を見てみたいと思います。
sansanの2021年第3四半期の全体業績
業績ですが、売上高は四半期で約41.1億円でトレンドとしてはYoYで約21%成長の上昇傾向です。
売上高の増加に伴って利益率が改善し、 営業利益は大きく増加して、約1.3億円となっています。
sansanの2021年第3四半期のsansan事業業績
「sansan」事業は、売上高は約37.5億円で、YoYで19.4%となっており、営業利益は約16.7億円でYoYで49.1%の成長です。
契約件数は前年同期末比14.2%増、契約当たり月次売上高は前年同期比2.5%増となっています
また、SaaSならではのKPIである、ストック売上高比率は94.3%となっています。
「sansan」事業は、契約件数、契約単価(売上高)がきちんと成長しているだけでなく、月次の解約率が0.67%と非常に低いです。
しかし、前年四半期あたりを目安に解約率が少しづつ上昇していっています。
SaaS事業では、商材の単価にもよりますが、解約率が3%以下になっていると一定の評価をされる場合があるため、その中で1%以内になっていることは非常に良い傾向です。
顧客規模別収入構成では、1000人以上のエンタープライズ企業の導入の割合が前年度比の増加率で他のセグメントよりも、高い傾向にあり、良い傾向になっています。
sansanの2021年第3四半期のEight事業業績
「Eight」事業は、売上高が約3.6億円で、YoYで約55.3%の成長で、BtoBサービス(企業向け有料サービス)の拡大により、売上高が伸長しています。
営業利益に関しては、まだ約1.7億円の赤字となっていますが、売上高の増加に伴い、前年同期比68百万円の赤字縮小です。
sansanの2021年第3四半期の新規事業業績
クラウド請求書受領サービス「Bill One」は、日本国内における広大な開拓余地を背景に 2022年5月期末までに「Bill One」契約件数1,000件以上を目指しています。
契約件数は前四半期末比86.5%増となっています。
また、2021年2月後半より、テレビCMの放映を開始しており、2020年12月の事業部発足以降、人員採用を積極的に推進しています。
新興メガベンチャーsansanの2021年第4四半期の決算情報
それでは、上記の前回の決算情報を踏まえて、sansanの2021年第4四半期の決算を見てみたいと思います。
sansanの2021年第4四半期の全体業績
業績ですが、売上高は四半期で約44.3億円でトレンドとしてはYoYで約20%成長の上昇傾向です。
営業利益は積極的な成長投資の実行により、営業損失は、-0.8億円となっています。
sansanの2021年第4四半期のsansan事業業績
「sansan」事業は、売上高は約39.3億円で、YoYで17.3%となっており、営業利益は約16.1億円でYoYで3.6%の成長となっています。
各重要なKPIは以下のようになっています。
・ストック売上高比率:94.1%
・契約件数:7,744件(YoY:14.7%)
・契約あたりの月次売上高:170,000円(YoY:4.9%)
・直近12ヶ月平均月次解約率:0.63%(YoY:0.03%アップ)
直近12か月平均解約率は、コロナ禍においても1%以下の低水準を維持しています。
SaaS事業では、商材の単価にもよりますが、解約率が3%以下になっていると一定の評価をされる場合があるため、その中で1%以内になっていることは非常に良い傾向です。
顧客規模別収入構成では、1000人以上のエンタープライズ企業の導入の割合が前年度比の増加率で他のセグメントよりも、高い傾向にあり、良い傾向になっています。
また、顧客規模別の収入構成比に大きな変化はありません。
sansanの2021年第4四半期のEight事業業績
「Eight」事業は、売上高が約4.9億円で、YoYで約48.1%の成長で、BtoBサービス(企業向け有料サービス)の拡大により、売上高が伸長しています。
営業利益に関しては、新たなマネタイズプランへの投資が先行し、まだ約1.9億円の赤字となっています。
BtoBサービス売上高は、ビジネスイベントの開催等により、YoYで61.3%の増収 となっており、「Eight」ユーザー数は順調に拡大しています。
最近の決算情報から読み取れるsansanの戦略についての考察
直近の決算からsansanでは以下のように今後の戦略が発表されていますが、さらに深読みをして以下のことが戦略のポイントになると考えられます。
■戦略考察
・全体戦略:「sansan」の顧客基盤を活かしながら、新規・周辺の事業領域を拡大させること。特にDXの文脈から、名刺→請求書→契約書の領域に拡大。
・「sansan」事業:顧客基盤を活かしながら、新規・周辺の事業領域を拡大させられるかどうかが鍵で、最初は、請求書や契約書のデータ化から着手。
・「Eight」事業:新しいマネタイズ方法によって、早期に黒字化まで達成できるかが鍵で、その次はsansan事業と同様の打ち手。
「sansan」事業の今後の戦略
sansanでは今後、収益規模が最も大きいsansan事業をさらにシェアを拡大させていくにあたり、以下の2つの施策が大きな目玉になると予想します。
①sansan+やsansan APP、OPEN APIによる外部サービスやパートナー連携による iPaaS的文脈でのリード(見込み顧客)の受注率の向上。
②sansan+やsansan APPのオプション機能の拡充による既存顧客からのクロスセルによるARPUの向上。
sansanを始め、日本のSaaSサービスを展開する企業は今後、「sansan」などのメインの領域を軸に近しい事業領域に展開して、1社あたり契約してくれるサービス数を拡大させることで、解約されない状態を作ることを目指していく流れになります。
これはかつて大手企業向けERPパッケージソフトでシェアを拡大していったワークスアプリケーションの戦略に近しいものがあります。
その大きな流れの中で、受注率を高め、シェアを拡大するためにはプロダクトの品質を高める方向性として、sansan+やsansan APPでの施策のように様々な企業が使用しているサービスと多く連携できることが顧客の業務自体の効率化や利便性の寄与に繋がるため、iPaaS的施策が大事な要素になってきます。
特にsansanでは、SFA、CRMやMAツールなどとの親和性は非常に高いです。
注釈:iPaaSとは「Integration Platform as a Service」の略で、異なるアプリケーション同士をつなげ、データを統合したりシステムを連携させたりすることができるクラウドサービスのことをさします。
そして、sansan自体を契約できれば、あとはsansan APPなどのオプション機能をひたすらクロスセル提案をして、1社あたりの単価(ARPU)を高めることで、売上を拡大することができるという流れになります。
sansanは非常に高いシェア率を誇っているサービスであり、このようなiPaaS的施策によって、よりネットワーク効果を発揮することで盤石のサービス基盤を作れる可能性は高まります。
「Eight」事業の今後の戦略
「Eight」事業では、今後黒字化に向けて、既存の企業向け、個人向け含めてのプレミアムプランの利用拡大をしつつ、広告サービスや採用関連サービスなどでアップサイドを作れるかどうかが大きな鍵となってくるでしょう。
しかし、今回の決算では大きく営業利益率も改善傾向にあるため、黒字化は近いかもしれません。
まとめ
中途でも第二新卒でも転職に人気の新興メガベンチャー企業のsansanの業績・決算についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
新興メガベンチャーへの転職の採用基準は高いため、質の高いエージェントが多くいる転職エージェントサービスを利用して、転職の支援実績が豊富なエージェントに支援をしてもらうのが転職成功の何よりのポイントとなります。
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